先月から紅麹騒ぎがすごいですが、どのように思われるでしょうか?
ここでは、時系列を追って「何が起こったのか?」「事実はなにか?」「これについて誰が何を言っているか?」を整理したうえで、僕が取った行動をお伝えしようと思います。
何かが起こった時に、あなたはどういった思考を働かせますか?
Aさんタイプですか?Bさんタイプですか?

- 大多数の意見を知る。
- 多数派に従う。

- 何が起き、何が事実か知る。
- 合理的な判断に従う。
色々な考え方がありますが、どのような選択を採用するか?
が明暗を分け、場面によっては誤った判断により命を落とす可能性だってあります。
「備える」ためにいちばん大事なのは「正しい情報」と「判断」です。
今回はそんなお話です。
何があった?
いわゆる「紅麹」問題ですが、何があったかザックリとしたところを時系列でお伝えします。
引用:https://mainichi.jp/graphs/20240327/mpj/00m/040/034000f/20240326k0000m040295000p
- 2021年2月、小林製薬より「紅麹コレステヘルプ」発売
- 2024年1月、医師からの連絡が相次ぎ小林製薬が健康被害の可能性を認識
- 2024年3月16日、製品や紅麹原料の一部に想定外の成分が含まれている疑いが浮上
- 同22日、小林製薬が健康被害と製品自主回収について記者会見。6人入院発表。
- 同23日、腎疾患で死亡前にコレステヘルプを飲んでいたと遺族より小林製薬へメールで連絡
- 同25日、入院者が26人に増えたと、小林製薬より発表。
- サプリ摂取と死亡の関係が疑われる事例1件を把握したと発表。
とのことで、紅麹コレステヘルプを摂取したことが直接死亡につながったという事実が、少なくともはっきりはしていません。
ところが・・・

株価は6000円近くから最安値は4800円台までストンと落ちています。
一気に20%の暴落ですね。
さて、今回起きたことは
「誰がどうみても明らかに不良製品で、小林製薬の屋台骨を根幹から揺るがすようなこと」
なのでしょうか?
時系列で情報を整理してみましょう。
誰が何を言っている?
引用:https://news.yahoo.co.jp/articles/e983687f2857f6a7163f12402f7db4ad01fdfea4
この「阿部 雅紀」さんという医師の方が、今回問題となっている、小林製薬の「紅麹コレステヘルプ」が原因ではないかと疑ったことがことの発端のようです。
このニュースについて、寄せられているコメントを確認してみました。
全てのコメントを見るよりは、共感が多いコメントを拾った方が良いと思い、そんな情報の取り方をしてみました。
肯定的コメント

まずは、肯定的なコメントを見てみましょう。
医師の方の素晴らしい判断があったことに敬意を感じます。それがなければ、もっと被害者が増えていた。医師からの報告があったにも関わらず、対応が遅れてしまった小林製薬の責任は重いと思う。
共感:155 うーん:91 (本記事執筆時)
ざっとみた感じ、肯定的なコメントはこの1件くらいでした。
否定的コメント

続いて、否定的なコメントを見てみましたが、これはゴロゴロありましたね。
こんな謝礼金もらいまくってる人じゃない人の意見が聞きたいな。裏がなかったとしても、何か裏があるのか?と思っちゃうし。 疑う根拠も弱いし、他の共通点は何一つなかったのか?他の腎疾患の人はどうだったの?3人だけを診たわけじゃないでしょ。
共感:264 うーん:49 (本記事執筆当時)
死亡したとされた方は解剖されて、紅麹が原因だという根拠が見つかったのですか? 新型コロナワクチンでなくなった方で解剖もして医師が因果関係かあると報告された数は多数に登りますが。 根拠も無いのにおかしいとしかいいようがありません。 この告発した教授の単なる感想ですよね、その感想をもとに税金使って長年やってきた企業潰すんですか? それならファイザー、モデルナ立入検査してください100倍も死んでるんですから。
共感:341 うーん:98 (本記事執筆当時)
この阿部という医者は製薬会社から謝礼金をケタ違いに受け取っている。2021年度は計2,177万円。内訳は田辺三菱製薬303万円、アストラゼネカ238万円、大塚製薬178万円、バイエル薬品175万円などなど。医師平均の189倍だ。コロワクでも腎疾患で死亡事例がいくつもあり、今回の紅麴騒動はコロワク被害隠しだろう。しかも死亡者が全員高齢者。死亡を紅麹と結びつけるのは相当無理がある。それこそ、厚労省お得意の因果関係不明だ。
共感:105 うーん:20 (本記事執筆当時)
まだまだありましたが似たようなコメントだったのでこの辺にしておきます。
「誰が何を言っているか?」のまとめ

「誰が何を言っているか」をまとめると、ザックリこういうことだと理解しました。

小林製薬のサプリメントが悪いんでしょ。
だって、具合悪い人は全員紅麹のサプリ飲んでたもん。
3人診たけど、3人共だよ。

いや、それはなんか無理ない?根拠も希薄だし。
それに、あなた、他のお医者さんよりお金もらいすぎだよ。
お金もらって発言しているかも知れないのに、それに沿った報道でいいの?
ちなみに、阿部医師が多額の謝礼金を受け取っていることについては、以下にて公表されています。
受取金額を確認すると、平均より2桁、中央値と比べると3桁多いようですね。
引用:https://yenfordocs.jp/pharmaceutical/2021/674123
上述は2021年のデータですが、2020年、2019年、2018年ともだいたい2000万円くらい受け取られているようでした。
僕の場合、自分を診てもらうお医者さんを選べるとしたら、医療現場で多くの患者さんと向き合ってきた経験豊富なお医者さんに診てもらいたいです。
学会や論文作り、製薬会社とのコネクション作りに一生懸命になっているお医者さんもいらっしゃるようですが。
さて、阿部医師は、一体どれだけの時間を「医療現場」で過ごされているのかは公表されていませんが、果たして、毎日数多くの患者さんを診てきた中で「これはサプリメントが問題だ!」と言っていらっしゃるのでしょうか。
僕の判断→株を買おう

結論、小林製薬の株を買いました。買値は1株4978円。
お金持ちじゃないので、とりあえず100株。

どういう判断で株の購入に至ったか?
この記事で何が言いたいのか?
についてお伝えします。
株の購入に至った経緯
現状起きていることを、以下の通り整理しました。
- 小林製薬の製品に問題があるとは断定出来る状態ではないのに株価が下落している。
- 希薄な根拠にも関わらず過度に騒がれており、小林製薬の屋台骨を根底から揺るがすようなことは起きていない。
- 株価の下落に対して、人の反応が追いついていない。
- 小林製薬は優秀で実力ある会社である。
以上のことから、小林製薬の本来の価値に対して株価が安すぎると判断したため、株を購入しました。
ウォーレン・バフェットとアメリカン・エキスプレス
一時的に印象が悪くなった程度で、その後、特定の会社のサービスや商品を絶対に利用しないと心に決める人は少ないです。
例えば、友達をスシローに誘った時、未だに「お醤油さしが誰かにペロペロされているかも知れない」といって断ってきたらどう思うでしょうか?
きっと「いつの話をしているんだ?」と突っ込むのではないでしょうか。
今回のことも、そんな日が来るものと思います。
過去、ウォーレン・バフェットは以下のようなシーンで利益を勝ち取っています。
- アメリカン・エキスプレスは、サラダオイルを担保にしてとある会社(A社)に融資した。
- 後にA社が担保に差し出していたサラダオイルはただの水だったことが分かり、融資した金額に値する担保でないことが発覚。
- 程なくしてA社は破綻し、アメリカン・エキスプレスは損をして、株価も暴落。
ここで、ウォーレン・バフェットは、消費者の行動を注視してみたところ、アメリカン・エキスプレスのサービスを誰もが使い続けていることを突き止め、株を購入。
時が立つに連れ、アメリカン・エキスプレスの株価は暴落前の水準に戻り、約2000万ドルの利益を手にしたとのことです。
公開情報から見る小林製薬の実力
過去からの業績推移をみれば、小林製薬の会社としての実力が分かります。
引用:https://shikiho.toyokeizai.net/stocks/4967
売上高、1株益とも右肩上がりで、配当も年々増配されています。
とは言え、その成長率は10%にも満たず、決して高利回りとは言えませんから、投資妙味があるとは言えないです。
日本の会社の時価総額の平均は2000億円と言われていますが、小林製薬はこれを超えています。
よって「成長期」とは言えません。
また、テクノロジー関連銘柄でもないので、成長スピードが加速することもないでしょう。
ただただ、「堅実に成長する会社」と言えるかと思います。
はっきり言って面白みはないですが、「持ってて安心なので安ければ買ってもいい」銘柄だと思いました。
財務状況としては、自己資本比率などを見ます。
あまり借金が多いと「ここで耐えねば!」という時に追加融資で乗り切れないからです。
これは、50%もあればOK。
小林製薬の場合、75%以上なので、大きく借り入れしたとしても全然問題ない水準です。
社長の小林さんは、超優秀な経営者ですね~。
引用:https://kabutan.jp/stock/finance?code=4967
世界経済の動向を見る
小林製薬自体は優秀な銘柄で、今は風評被害気味になっていると評価しました。
よって基本的には「買い」のタイミングだと思うのですが、世界経済の動向を見て、今後の展望を考えてみます。
細かいことは省きますが、世界のトレンドとしては近々景気後退が起こり得ます。
景気後退が起こると、全体的に株価が下がるのですが、一番大きく下がるのは先進テクノロジーの分野です。
しかし、小林製薬は日用品などの「一般消費財」セクターなので、大きな暴落は起こりにくいです。
また、今後も円安が進みそうな中、べったり内需頼みではこころもとないところがあります。
しかし、海外売上比率を調べたら、だいたい25%が海外へ輸出しているようでした。
また、小林製薬の取り扱い商品の特性上、インバウンド客も同社の商品を購入する機会は多いでしょう。
このように、総合的に考えて「買い」としました。
売り時
株の売り時ですが、過熱気味になったら売ろうと思います。
逆に、紅麹騒動が長引いてまた暴落するようなら買い増ししようと思います。
主観ですが、この騒動は大した話ではありません。
紅麹が悪いという証拠も無いのに決めつけられている印象を持っている人が多数です。
小林製薬は優秀な会社ですし、その価値が毀損することはあり得ないでしょう。
ただ、今はそういうことが起きているとは言えませんが、もし屋台骨を揺さぶるようなことが起きたら、再評価しようと思います。
そうでない以上は持ち続けて、冒頭の通り、会社の実力に対して過度な期待がなされていると判断したタイミングで売り抜けようと思います。
言いたいこと
今回は小林製薬の紅麹のことを例として記事を書きました。
現状、報道機関も含め、色々な人が不確かな情報を拡めている印象です。
結果として、小林製薬の株が暴落しました。
情報源がはっきりしないにも関わらず、「皆が言うから」とか「権威ある人が言うから」という理由で動いて、本当に大丈夫でしょうか?
情報は命ですから、個人的には、報道機関にもっと真実を伝える努力をしてほしいと思っています。
キチンと精査して、曲解されないように注意を払って情報を届けるべきだと思います。
しかし、最後に頼るべきは自分の頭です。
自分で情報を取り、自分で考えて、自分らしく動くことだと思います。
今回は、小林製薬さんの信用や紅麹の見られ方に影響する騒動ですが、
もし、これが、「災害」だったらどうでしょうか?
もし、誤った情報を盲信して、ご自身や大切な家族・友人が危険な目に遭ってしまったら、後悔してもしきれません。

今回の紅麹騒ぎで、僕は僕なりに情報を分析し、自分で考え、小林製薬株を買うという行動しました。
これがどういう結果になれ、「狙い通りだった」となればそれで良し。
「誤った行動だった」と思えば、考え方や動き方を修正すれば良し。

今は少し含み益が出ている段階ですが、これが拡大するか、含み損に転落するか・・
いずれにしても自分の経験。血となり肉となると思います。
まとめ
いかがだったでしょうか?
腎臓に疾患があった方が死亡し、生前小林製薬の製品を摂取していたこと。
これは曲げようのない事実ですが、しっかりとした確認がなされぬまま、小林製薬が悪いと決めつけられているように見えます。
しかも、その発言をした有識者も、事実をフラットに並べ、識者らしい合理的な発言をしているとは思えず、多くの方の合意を得られていると思えませんでした。
にも関わらず株価だけが暴落していたため、「お買い得だな」と思って株を購入しました。
さて、時を経て、この問題はどうなっているのでしょうか?
僕の判断は正しかったかどうかも、その時になって初めて思い知らされるでしょう。

- テレビや新聞で報道していたから
- あの有名人が言っているから
・・という理由で動いて、本当に幸せな結末に繋がるのでしょうか?
僕は、「それを踏まえて自分はどうするか?」が大事だと思います。
だから、僕は食料備蓄をし、野菜を作ったり、山野草を採って幸せに暮らします。
できれば、小林製薬や紅麹に何の罪もないことが証明され、小林製薬が元の株価に戻ればいいと思います。
その時は、儲けたお金で紅麹の製品を買おうと思います。
ではでは!

僕は田舎で半農半X生活をし、食料や水・エネルギー・お金と心が
満たされた暮らしをしています。
どんな生活を送っているのか?どうすれば、そんな生活ができるのか?
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